ここでは、ちょっと小耳に挟んだ様な、まあサラ〜っと読んでもらえる情報を書いていこうと思います
皆さんも何か耳寄りな情報があれば、是非お知らせください!




「ちょこっと情報」に目仲間アンケートまとめ用の分室が出来ました
ご興味のある方は覗いて見て下さいね!

http://blog.livedoor.jp/tkogreenp_subroom





COVID-19禍の影響で、東京GP緑内障の会で集まることは出来ずにいる中、目仲間さんたちにメールでアンケートをお願いしました。
二十二名の方たちからの回答を並べて読んでみると、なんとなく、皆で今の状況を報告し合っているような感じがしました。

なので。同じ内容で言い方に違いがあるものも、全て以下に書き出してみました。
よかったら、お時間と目と気持ちに余裕がある時に読んでみてくださいね。

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Q1. 通院や受診時に気をつけていること
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・ない

・点眼薬の在庫量ですかね。場合によっては増やしたり減らしたりしてもらわないといけないので。

・いつも、ボケっとしてるので、何かあったかなと振り返るのと、お薬手帳を忘れないようにする。

・器具に触れたら消毒するか手を洗う。

・診察時、質問したいことを決めておき、メモをしておく。

・先生の話をメモする。

・自粛期間は、予約をキャンセルしました。そういうこともあるかもしれないと、予め、3か月分の目薬をいただいておりました。

・当然の事だけどマスク、消毒、医師とも極力必要最小限の話しをする

・聞きたいことなどは予めメモなどして持っていくと良いと思う。

・もし予約制なら余り早くに行かないよう、なるべく待合室に居る時間を短くする

・私はたくさん目薬をもらうので、事前に欲しい目薬の種類と個数を紙に書いておき、先生にみせる。(自宅の在庫をみておき、在庫過多、または不足にならないようにするため)

・基本的な感染予防対策はしていますが、今まで通りで、特に気を付けていることはありません。

・消毒、マスク

・いつもの事ですが、感染予防で眼鏡、マスク、手の消毒液、混む時間帯を避ける位です。

・マスクと除菌と通常通り

・マスク着用

・あらかじめ、処方してもらいたい 目薬の 本数をメモしています。

・その日に質問したい内容をメモしています

・診察の内容、眼圧などをメモしています。

・なるべく、通院回数を減らしました。又、大学病院での眼圧検査は接触ではなく、機械でとお願いしました。

・皆様同様に常に消毒剤、マスク、手袋、メガネ、帽子を携帯し、帰宅後鼻うがい、うがい、出来れば風呂にはいります。

・病院に着いたら手指消毒をする。病院内ではマスクをはずさない。

・通院の際、先生にお伺いしたいことを事前にメモして持っていくことくらいです。

・前回受診時のデータ確認(視力、眼圧など)

・通院時には携帯のアルコールスプレーを持参して、眼科に着いたら石鹸で手を洗うようにしています。横浜で途中下車しますが、ほとんどうろつかず真っ直ぐ帰宅しています。

・マスク 手の消毒

・高齢者の患者さんが多いからお話せず、診察のみ受けすぐに帰ります。


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Q2. COVID-19禍以降で、在住県外や遠方の眼科病院を受診しているか
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・ありません

・ない

・無し

・継続して県外の眼科に通院しています。

・在住県外や遠方の眼科は、元々受診していません。

・他県の眼科に行っています(地下鉄+JR+バス)。

・実家付近(東北)の眼科を受診しようとしたら、県外からの受診はできないとのことでした。眼下限らず、他のクリニックも受診はかないませんでした。

・私の場合は毎月通院だったのを2ヶ月にして、視野検査等の検査は普通に受けてます。

・通常通り2か月に1回受診しています。

・定期検診は通常通り受けてます。 一時期眼圧を機械測定ではなく医師が測定してましたね。

・3か月毎の受診が4か月に伸びましたが定期的に受診しています。

・緊急事態宣言迄は2、3ヶ月に一度通院していましたが、4ヶ月に一度にしていただきました。

・2か月に一度通院しています。

・受診しています

・2021年2月に予定しています

・通院先は変えていません。それほど遠くないので。

・いつも通り。

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Q3. COVID-19禍以降で、視野などの検査は通常通りか
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・はい。

・もう視野検査できる視力がないので、検査していません。

・通常通り受けられています。

・1回の診察につき視野検査は片眼になりました(以前は両眼)。

・視野検査に関しては、通常通りでした。しかし、眼圧検査は、現在はアイケアのみです。

・さいたま市は、緑内障の手術は行っていないらしいです。知人から聞いた話です。

・通常通りうけている

・通常通り受けています。

・予約日に受けています

・検査の時間を短くするため、検査をされる方の対応が効率的になった気がしますが、検査自体は通常通りに行われています。

・視野検査は年2回なので、通常に受けています。又、視野検査の信頼係数が弱いとのコメントがつき、ゴールドマンをしました。1時間もかかり、ぐったりでした。

・2020年に7月、10月視野検査を受け、先日の診察時に結果を伺いました。次回は2021年の4月に予約しています。

・視野検査も通常通り受けています。

・眼圧検査、視野検査も従来通り

・検査は通常通り受けています。もともと私の主治医は、次の視野検査まで8 ヶ月位あけます。OCTは半年ごと、通院は1ヶ月半から2ヶ月おきです。

・視野検査普通に受けています。

***********************************
Q4. オンライン診療のご経験やご感想
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・ないです。

・ない

・無し

・経験無し

・私の通っている病院ではやってないです。

・眼科の場合、私は無理かと思っています。

・経験はなく、眼に関してはオンライン診療より対面を希望です。

・(自分に)オンライン環境がないので

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Q5. 今のCOVID-19禍状況の目について困ったこと、不安なこと
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・ない

・人と物理的距離をとるように言われても、誘導してくれるガイドヘルパーとは離れるわけにはいきません。

・(見えないことで)商品を手に取って確認することに気が引けます。

・通院先の眼科が換気のために冬でも窓を開けているため、凍える寒さで眼圧が上がりそうです。

・以前のように、お願いしなくても、接触式での眼圧検査になるのはいつなのか…と。

・緑内障手術が必要となった時、どうなるのか…(手術の出来る)他の病院を紹介してくれるのか
…心配です。

・やはり通院時の電車移動や病院に行くこと自体の感染への不安。

・今迄のように気軽に受診出来ない事が困るかな

・(ほぼ見えないため)能動的にはソーシャルディスタンスを確保できないことが気になりますが、特に困るようなことはありません。

・かからないように注意しています

・目からの感染リスクの割合、実際どのような状況でか、少し目尻を触った程度でもなのかわかるとよいなと思います。

・今のところ、通常に勤務して普通に過ごしている為、不安はあっても気をつけてくしかない状況です。

・待ち時間が物凄く長くなってます。何故なんでしょね。

・緑の会が行われないこと。

・介助者はまだ必要ないので、コロカ禍で目で困ったことはないです。

・コロナが理由で構造改革が行われています。障碍者が不利になるかどうかというところです。

・音声ガイドだとテレワークに対応してないことも多く、毎日通勤電車を利用しなければならないことが多少不安ではあります。

・コロナ禍で在宅時間が多くて、ついつい本を読んだり、ネットを見たりで目を使い過ぎたと、後から気になります。MD値に変化はほとんど無く、眼圧は落ちついてはいますが。実感としては見えにくくなり、なる様にしかならないのかしらと思っています。

・早く終息して安心して通院できればいいなと思っています。また会に参加できる日が早く来てほしいと願っています。

・不安有り(帰宅時、手洗い、うがい、洗顔 )

・今のところ特にありません。

・コロナの炎症か普通の炎症なのかの区別

・手パーにウイルス付いているとこわいから良〜く洗ってから目に触ります。






おしやれなひととき

視覚に障害がある方のための美容情報「おしゃれなひととき」
視覚に頼らずにできるメイクの実践法等当事者の方は勿論の事
支援者の方にも活用頂ける内容です
興味のある方は是非!

https://www.shiseidogroup.jp./listener/baf17300.htm





目の生活対策アンケートその1回収結果ご報告

調査時期:2018年7月〜8月
調査対象:緑内障患者(「東京GP緑内障の会」参加経験者+α)
回答数:30名

1. サプリについて

1.1 目のためにサプリを飲んだことが
ある→20名
ない→10名

1.2 飲んだことがあるサプリ(以下あいうえお順)

・アスタキサンチン(販売:回答無し)
・アリナミンF(販売:タケダ、など)
・アワビエキス(販売: 株式会社エイブリー(鮑の輝(あわびのかがやき))、など)
・イチョウ葉エキス(販売:アサヒ シュワーベギンコ、など)
・Lシステイン(販売:nutrition now社、など)
・カシス(販売:明治、など)
・サンテグラジェノックス(販売:参天製薬、など)
・鉄(販売:nutrition now社、など)
・発酵カシス(販売:ジャフマック、など)
・ビオチン(販売:nutrition now社、など)
・ピクノジェールプラス(販売:サンテフラン、など)
・ビタミンE(販売:nutrition now社、など)
・ビタミンCアスコルビン酸原末(販売:小林薬品工業、など)
・ブルーベリー(販売:わかさ生活、大正製薬、大塚ネイチャーメイド、など)
・ヘスペリジン(販売:江崎グリコ、など)
・プロシア(プロシアニジン)(販売:回答無し)
・めなり(アスタキサンチン+ルティン+ビルベリー+クロセチン+ゼアキサンチン)(販売:さくらの森、など)
・ルティン(販売:DHC、やずや、など)

【ちょこっとコメント】
アンケート回収者も初めて目にするもの、試してみたい気になるものなど、いろいろな回答が集まりました。
サプリの種類により使用の回数や期間についての回答は様々でしたが、一応のまとめとして以下に。
1日の内服回数は1から3。時間帯は服用が1回なら若干ですが夜より朝の方が多い印象でした。
眼精疲労や血流などに良いと言われてそれなりの年月を経過している、ブルーベリーやルテイン、体全面に良いとされるビタミンなどは、十年を越えて使用している方もいるようです。
ここ数年で緑内障と一緒に話題に上るようになってきた、ヘスペリジン、ピクノジェール、そして、まだ販売自体も経過年数が少なく少々高額のサンテグラジェノックスなどは、今回の回答では経験者および使用期間は極少でした。これらは今後が気になるところですね。

2. 冷え対策について

2.1 寒い時期に眼圧上昇の傾向が
ある→13名
ない→17名

2.2 冷えの対策や工夫が
ある→15名
ない→15名

2.3 冷えの対策や工夫の内容
・貼るカイロを使う
・首まわりを使い捨てカイロで暖める
・マフラーや厚手靴下を着け首や足首を冷やさないようにする
・寒い日は必ず首元にマフラーかスカーフを巻く
・腹巻を着用
・レッグウォーマー着用
・膝掛けで腰や足、下半身を冷やさないようにする
・靴下をはかない
・ストレッチ
・おもちゃのラジオ体操再生機で好きな時間に体操をする。屈伸や背伸びもあり、いい感じ。
・ジムで運動
・入浴で湯船に2回眺めに入る(10分×2)
・足湯
・目を温める
・アイマスク(あずきの力)をレンジで温めて利用
・蒸しタオルやスチーマーで顔を温める
・西川の温熱マットを使用
・温かい飲み物を摂る
・生姜紅茶を飲む
・チューブの生姜を常備、炒めものに気持ち多めに使用
・砂糖の入ってない生姜パウダーを味噌汁に入れる
・シナモンを紅茶やヨーグルトに入れる
・肩凝り対策にブルーベリー
・暖かいものを食べる
・漢方薬と鍼治療

【ちょこっとコメント】
気温と眼圧の比例は、アンケート回収者の想像より少なかった!
それでも「冷え」自体にはお悩みの方が多いらしく、冷え対策をしている方は結構いらして。
ショウガはアンケート回収者も意識していたけど、そうか、シナモンねえ。
靴下は、履く人と履かない人があり。靴下やマフラーも、きつく締め付けるように着けていると血行によくないのかも知れないですね。
軽い運動は、アンケート回収者も一票ですヨ♪


以下は、サプリ関連の補足的に。
ちょこっと説明があるぽいページのURLを貼っておきますね。
ご参照までに。どうぞ興味があるものを。

・「アスタキサンチン」http://www.oryza.co.jp/product/detail/astaxanthin_koka
・「アスタキサンチン 効果 効能」http://アスタキサンチンの効能.net/
・「アリナミンF」https://osakadou.cool/index.php?url=detail/005365_alinaminf.html
・「アワビエキス/鮑の輝」https://www.ably.co.jp/awabi/index.html
・「イチョウ葉エキス 」https://イチョウ.net/アサヒ-シュワーベギンコ/
・「クリアルテイン」https://www.yazuya.com/items/lutein/lutein/
・「サンテグラジェノックス」http://santen-suppli.com/glg/
・「大正ブルーベリー」https://www.taisho-direct.jp/ad/hm/TB_6.html?utm_source=Yahoo&utm_medium=1001&utm_content=OR_TR1000TK1000&utm_campaign=TB
・「醗酵カシス」http://tennenco-bo.jaffmac.co.jp/product/
・「ピクノジェールプラス」http://www.santefranc.jp/lp/pycno/index.html?ad_code=150810PJD
・「ビタミンC主薬製剤アスコルビン酸原末」http://www.kobayashi-yk.co.jp/category_05/225/
・「プロシア8(エイト)」https://db.plusaid.jp/foods/B587
・「ヘスペリジン」http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/hesperidin/
・「ヘスペリジン研究会」http://www.ghes.jp/
・「めなり」https://sakura-forest.com/lp/menari/cpc_cl_02.html?sf_me=cpc&sf_so=yahoo&sf_op=in&sf_ca=brand&sf_ta=clear&sf_cv=&utm_medium=cpc&utm_source=yahoo&utm_campaign=brand&utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=





サイトワールドなど、視覚障害者向け展示イベントで見かけて、患者本人が買えるものでは無いけれど、とても興味深いものがありました。

ひとつは、
●目線の近くに置かれる信号機「i-signal」

以下が企業さんのサイトワールド2017出展説明です。
「視覚障害者とって歩行者信号機が見にくい、探し難いとの問題を解決するため歩行者信号機の補助装置として「高齢者・視覚障害者用LED付音響装置」を開発しました。横断する手前で赤・青の信号灯が確認でき、音声スピーカーも1mの高さにあり、現行の3.3mより周辺住民の騒音になり難く、傘の使用時の音に散らばりが防げます。75cmの高さある押しボタンスイッチは現行の押しボタン箱を集約できます。1.2mのポールにスピーカー・LED信号灯・押しボタンが集約されて存在感あり、横断歩道の端に設置されれば触れやすく、見つけやすいです。」

株式会社INBプランニング さんのホームページにも、動画があり、分かりやすく説明されています。
http;//www.inbplan.co.jp/i-signal/history.html

販売については以下を検索・参照してみて下さい。
篠原電機株式会社さんのホームページ > 製品情報 > 交通信号 > 高齢者・視覚障がい者用LED付音響装置


もうひとつは、
●屋内専用の視覚障がい者歩行誘導マット「歩導(ほどう)くん」

以下が、企業さんのサイトワールド2017出展説明です。
「歩導くんは凹凸のカタチの代わりに、白杖でたたく時の音や感触の違いや、足から伝わるソフトな感触が、誘導路を教えてくれます。またスロープ形状のため、車椅子・高齢・肢体不自由の方も通行しやすくなっているため、様々な方とも共存できるみんなが安心して歩行できる移動空間を作ることができます。」

錦城護謨株式会社さんのホームページに、とても分かりやすく、詳細が載っています。
http://www.kinjogomu.jp/welfare/index.html


見えにくさに困っている皆様の周りに、いろいろ便利なサポート器具が備えられるようになると、いいですよね。



「目に良い生活」
毎日の生活の中で少しでも目に良いと思える事が出来たら!
大げさな事ではなくちょっと知っているだけで自分にも出来る事がある筈
そんな情報を頂いたので掲載します。
自分で出来る範囲で自分に合った物を見つけて頂けたらと思います♪



ふだんの生活で、自分で何か頑張れることは、ないかな。
そう思う人へ。
目についた記事いろいろを、まとめてみました。
薬でも、サプリでも、食事でも、運動でも、その人それぞれに合うもの、合わないものがあると思います。
決して無理をせず、ご自身の体に合わないものはやめておいて、
どうぞ、きちんとご自身に合うものを探し出してみてください。

★5つの生活ポイント

1.食事
目に良いとされる栄養成分を積極的に摂る。加齢や生活習慣などで酸化が進むと緑内障の進行や発生率が進むといわれている。

・アントシアニン
抗酸化物質の一種。目で物を見る時に重要な働きをする、網膜の細胞ロドプシンの酸化を抑制、再合成を活発化。

含まれる食品:
カシス、ブルーベリー、ブドウ、黒豆、紫イモ、シソなど

・ビタミンA
目の粘膜を保護して網膜を健康に保つ。
光に対する感受性を高める。
眼球表面を保護する粘液(ムチン)の分泌を促す。
角膜の乾燥を防ぎドライアイの改善。
脂溶性ビタミンなので油と一緒に摂ると効果的。

含まれる食品:
ほうれん草、小松菜、春菊、ニラ、ニンジン、カボチャ、レバー、うなぎ、チーズなど

・ビタミンB群
ビタミンB1は視神経の伝達機能を回復。不足では疲れ目になり視力低下を招く。
ビタミンB2は眼精疲労の改善 不足すると疲れ目や眼の充血を招く。
ビタミンB6はタンパク質の代謝に関わる。
ビタミンB12は角膜の粘膜を健康に保つ。

含まれる食品:
緑黄色野菜、納豆、豆腐、卵、豚肉、レバー、うなぎ、すじこ、イワシ、サバなど

・ビタミンC
細胞の結合組織であるコラーゲン合成に働きかけ、血管を強くする。不足すると目の毛細血管が弱って視力が低下。

含まれる食品:
イチゴ、キウイ、レモン、ブロッコリー、赤ピーマン、サツマイモなど

・ビタミンE
血行促進による疲れ目の改善、目を紫外線から守る働きがある。

含まれる食品:
アボカド、アーモンド、すじこ、イクラ、たらこ、うなぎ、など

・タウリン
交感神経を抑制して神経を休める働きがあり、目の疲労を回復。

含まれる食品:
イカ、タコ、ホタテ、サザエ、マグロ、アサリ、あわびなど

・ルテイン
カロテンの一種で、人間の目の網膜に含まれている成分。眼精疲労を回復させたり、目に直接働きかける。
油分と一緒に加熱調理すると、成分を効率的に摂取できる。旬の時期に食べると、より栄養価が高い。摂取の目安は1日100g。

含まれる食品:
ほうれん草、カボチャ、ブロッコリー、芽キャベツ、卵など

・ω-3脂肪酸
魚の脂肪に含まれる。ある研究ではドライアイ症候群の女性が1週間に5食、缶詰でないマグロを食べたところ、症状が68%緩和されたそうで、ドライアイにも有効とされる。
摂取の目安は1週間に2〜3皿魚料理を食べることがホルモンバランスや脳・肌・目の健康のために推奨されている。

含まれる食品:
本マグロ、鮭、にしん、ぶり、サバ、イワシ、サンマ、うなぎなど

・リコピン
抗酸化作用による視覚機能の改善。加熱することで体内に吸収されやすい。
トマトを生で食べるよりも加熱調理をしたほうが吸収率は約3倍。

含まれる食品:
トマト、にんじん、パプリカ、ピンクグレープフルーツ、スイカ、柿、
トマトジュース、ケチャップなど

どの栄養素も、目によいからといって摂りすぎは禁物。栄養素は偏りなくバランスよく摂取することが大切。
ブルーベリーより目にいいと言われるカシスでも、そればかり摂るのではなく、さまざまな栄養素と一緒にバランスよく食べることによって、高い相乗効果が得られる。
パソコンやスマホを見ていて、この頃、目が疲れるな〜という時には、身体の中の栄養素の不足のサインだと思って、食生活を見直してみよう。
以下は、逆に避けた方が良い物の話。

・インスリンの分泌量を上げてしまう糖類や穀物の摂取を控える。
インスリンの分泌が増えると血圧が上昇し、インスリン抵抗性が生じる。インスリン抵抗性は、糖尿病や肥満、高血圧の人に多く見られ、眼圧の上昇に関係があるという研究結果もある。
糖類の他で避けた方が良い食品は、パン類、パスタ類、米、シリアル、じゃがいもなど。

・トランス脂肪酸を避ける。
トランス脂肪酸は、目の健康に欠かせないオメガ3脂肪酸の働きを妨げる。
トランス脂肪酸は、マーガリン、ショートニング、フライドポテト、フライドチキンやドーナツなどに含まれる。


2.運動
体を動かすことで血流改善。特に有酸素運動のようなウォーキングや軽めのジョギングなどお勧め。
ただ、普段運動をしていない人が急に激しい運動を始めると、体は大きなストレスを感じるもの。ストレスも緑内障の大敵なので、まずは毎日数分のウォーキングやランニングから始める。運動する事自体がストレスにならない様、体をリフレッシュさせるつもりで行う。
無理なく続けられるウォーキング、道具や時間を選ばず出来るストレッチとヨガなどがオススメ。
特に、ストレッチなら誰かに習う必要も無いし、場所も選ばない。
それこそ会社の休憩室や家族と過ごしている居間でも気兼ねなく行える。
続ける事が大事なので、場所を選ばず少しの空き時間でも出来るのが大きなポイント。

3.睡眠・休息
ハッキリ解明していないが睡眠不足が正常眼圧緑内障の原因の一つとも言われている。眼圧は生理機能の一種なので、機械の様に常に一定の状態を保っている訳ではなく、睡眠不足で生理機能のリズムが狂うと、眼圧が正常を保てず、視神経を圧迫してしまう引き金になる。睡眠不足が緑内障を悪化させるだけではなく、発症の原因にもなる。
・早寝の習慣をつける
まずは、今までより30分早く寝る事を目標にしよう。
・平日と休日の生活リズムを変えない
せっかく平日は規則正しい生活をしているのに、休みだからと朝寝坊したり、寝溜めで2度寝していては体のリズムが狂って夜眠れなくなり、次の平日は睡眠不足に陥ってしまう。生活リズムが崩れてしまうのはもちろん、睡眠にもエネルギーを使うので、寝過ぎて余計疲れてしまう場合もある。
例外として平日の睡眠時間が3〜4時間と短い人は、平日の2時間分を休日の睡眠時間にプラスしよう。例えば平日5時に起きている人は7時に起きる。ただし、あくまで平日の睡眠時間を増やす事を1番に考えよう。
睡眠不足は現代病の様なものなので、簡単に解消するのは難しいが、30分早く寝たり、10分うたた寝するぐらいなら、ちょっとの工夫で出来るかもしれない。睡眠不足を解消して十分な休息を取り、緑内障だけではなく、様々な心身の病気を予防していこう。


4.ストレス
なかなかストレス軽減は難しいが意識して解消しよう。

自律神経は興奮に関与する交感神経と、それを抑制する副交感神経があり、この2つがバランス良く働いていると眼の健康が保たれるが、ストレスが原因で交感神経が働き過ぎるとバランスが崩れ、眼が乾いたり血圧が上がったりしてしまう。緑内障は眼圧が視神経を圧迫して起こる病気なので、眼の血圧が上がるとその危険も増す。
また、ストレスで眼の血管が収縮し、視神経に十分な栄養が届かずに細胞障害が起こる可能性がある。
眼にとって1番のストレスは何といっても使い過ぎること。
IT社会とも言えるこの現代で、テレビやパソコン・スマホの画面を全く見ずに生活するというのは不可能だろうが、少しの工夫で、これらの画面による眼への悪影響を和らげる事ができる。

・長時間使わない
同じ距離で画面を見続けると、眼周辺の筋肉が疲れたり、ピントが合わなくなる。1時間のうち、10分は遠くを見るなどして眼を休ませよう。
・自分に合った眼鏡・コンタクトレンズを使う
画面を見る時の眼鏡やコンタクトレンズは、適切なものを使用。長い間使い続けていると度数が合わなくなっている場合もある。定期的に眼科で検査しよう。
・照明を明るくし過ぎない
暗い所でテレビやパソコン・スマホを見るのは良くないが、明る過ぎるのも問題。陽の光や照明が画面に反射するほど明るいと、眼が疲れてしまう。明る過ぎる場合は、角度を調節したり、カーテンなどで光を遮るようにしよう。
・眼のツボを押す
眼の周りを骨に沿って指で軽く押す。皮膚をこすらない様に気をつける。
・温めて冷やす
蒸しタオルを眼の上に乗せて温めると、血行が良くなって眼の周りの筋肉がほぐれ、その後、冷たいタオルで冷やすと更に血行が良くなる。ただし、充血している時は温めずに冷やすだけにしよう。

自律神経のバランスを保つ為、心身のストレスを解消する事も大切。睡眠や休息はもちろん、歌う、笑う、不満を紙に書く、旅行に行って羽を伸ばすなど、普段やっているストレス解消法でもOK。


5.禁煙
喫煙で血管収縮することがわかっている。目の血液にも影響するので禁煙した方がいい。

参照元:
【緑内障になった!進行止める目薬とルテイン・アントシアニンサプリ】
http://緑内障目薬.net/
【緑内障に効果的な食べ物】
http://ryokunaishou-knows.seesaa.net/article/395943116.html
【あなたの視力を救う6つの食べ物】
http://gigazine.net/news/20090412_sight_savers/
【目にいい食べ物】
http://informationnow.xyz/archives/9922.html
【緑内障予防のコツ】
http://japanese.mercola.com/sites/articles/archive/2016/02/23/緑内障から視力を守るための6つの自然療法.aspx


★緑内障を治すことはできないが、できること

体質を改善すれば、緑内障の発症・進行を抑えられる可能性がある。
もちろん、あくまで可能性に過ぎない。
生活習慣や食事・栄養を見直して、体質を改善したからといって、緑内障が改善する、とは医学的に述べることはできない。
失われた視野は戻らない。だから、可能性のあることはやっておきたい。
もし、改善や進行を抑えられる可能性があるのであれば、やっておきたい。
例え原因不明の緑内障であっても、やれることはやって、毎日を前向きに過ごしたい。

・自分にあう方法を見つけよう
体質の改善方法には、医学的な正解がない。何が、あなたの体質を改善し効果を出すか。やってみなければ分からない面がある。毎日、色々と試してみると、何となくわかってくるだろう。
大事なことは、読むだけでなく、実際に試すこと。やってみて、効果が出たものや、気持ちいいと感じるものが、体質改善に合った方法である可能性が高いだろう。

色々やるのは、面倒だ、という人は、せめて、以下の3つを心がけよう。
・ リラックスする(眼圧を下げる)
・ 血流を改善する(視神経を強化する)
・ よく笑い、抗酸化作用のある栄養をとる(老化に抗い、発症・進行の確率を下げる)

参照元:
【緑内障社長の目に良い日記】
http://cjnext.com/eye/blog/


★最近話題のカシスについて

以下のカシス情報ページでは、カシスについていろいろ分かる。
緑内障の進行抑制についての研究内容、近視化抑制、眼精疲労、ピントフリーズなどにも効果があること、カシス料理レシピなどの記事も掲載。

【日本カシス協会】
http://j-cassis.jp/cassis/
【あおもりカシス】
http://www.aomoricassis.com/









ips細胞から視神経細胞作成に成功!


 ヒトのiPS細胞からきちんと機能する視神経細胞をつくることに世界で初めて成功したと、国立成育医療研究センターなどの研究チームが10日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。緑内障など視神経の病気のメカニズム解明や新薬開発、再生医療に役立つ可能性があるという。視神経細胞は網膜と脳を結ぶ視神経を形づくる細胞。これまでiPS細胞からつくることはほとんどできなかった。目の病気の原因となることが多い、細胞から伸びていく「軸索」と呼ばれる神経線維の部分がうまくできなかった。

 研究チームはiPS細胞を条件を変えながら約30日間培養し、この細胞をつくる方法を見つけた。1〜2センチの軸索が構築されており、電子顕微鏡による観察や、遺伝子の働きの解析などできちんと機能していることも確かめた。

 視神経異常による病気は失明原因で最も多い緑内障や視神経炎などがあり、重い視力障害になる。同センターの東範行・眼科医長は「軸索が長く伸びていて完成度は高い。薬の試験など様々な研究に役立てられる」と話している。

 (合田禄)
(朝日新聞 2015年2月11日掲載)










「視界のくもり」について

★ ある患者「目やに」編。報告:2014.07.09

視界がくもる。
目が疲れてくると、視界に、透明あるいは白っぽい半透明の
薄い膜が貼りついたような感じになる。
生活に困る程ではないが、どうにも不快で見えにくい。

眼科受診をしても「何も問題はない」と言われる。

ネットで「視界に白いもの」などと検索をすると、
まず「飛蚊症」が出てくるが、果たしてそうだろうか?

医療相談目的で、治療通院先と別の眼科病院へ行き、
質問をしてきました。

先生の御回答。
「それはね、目ヤニです。ずっと目を使っていて
目が疲れてくると、涙が渇いたり、濃縮してしまい、
それが目の表面のほこりや汚れを流せずに付着
している状態になるんです。」

最初に「目やに」と言われた瞬間は、べったりした
黄色いものや、目頭にこびりついた乾いたものが
頭に浮かびビックリましたが、先生の御説明に、
なるほど!納得なのです。

「目やに」については、こちらなども、ご参照を。
http://www.weblio.jp/content/%E7%9B%AE%E3%82%84%E3%81%AB、


★ ある患者「肝腎(内臓)」編。報告:2014.07.09

この患者、持病で少し腎臓やら内臓が弱りめで。
医療相談先の眼科医師へ確認。

病気による胃腸、肝臓、腎臓などの炎症や疲労で、
視界がくもることもあるでしょうか。

先生の御回答。
「体の状態が悪いと、涙の質が悪くなります。
涙の質が落ちたり量が減ると、
目を潤し汚れを洗い流すことができず、
視界が悪くなります。 」

上記「目やに」同様、対策としては、目の場合は、
・意識して瞬きをする。
・ヒアルロン酸系の目薬を使用する。

そして体にも目にも大事なのは、
十分に潤いを保つ。疲労をためないようにする。

あと。
ちょっと、一般的な眼科や内科の先生のお話では
ないのですが、ネットで検索していて、
以下のような東洋医学の考え方もありました。

「目と内臓の関係」
http://www.eye-grand.com/naizou.html

広島県にある「黒木眼科医院」のホームページでも
「五臓六腑と目について」を詳しく記載されてます。
(こちらはキーワード検索してください。)

漢方薬の効果については、人にもよるでしょうし、
どうか分かりませんが、体の健康と目の状態は、
無関係ってもんじゃない、と思います。
目も、体も、心も、健康でありたいですね。


★ 雨男の内科受診経験。報告:2014.01.28

先日、喉の痛み・鼻水・体のだるさを伴う風邪をひき、耳鼻科を受診。
その際、リノコートというパウダー状のスプレー鼻炎薬を処方され使用を続けたところ
次第に視界が霞み、視野も狭くなったように感じ、またうずくような痛みが起こりました。
医師からは「緑内障でも服用に問題は無いと思います」と言われたので
不思議に思いつつも更に使用を続けたところ、鼻炎は改善しましたが
霞みや視野欠損がどんどんひどくなります。

最初のうちは、「風邪を引いているし、目の調子が悪いのもそのせいだろう」位に思っていたのですが
さすがにおかしいと感じ、インターネットでこの薬の副作用を調べたところ
「目の痛み、かすんで見える、急な視力低下、緑内障患者は眼圧亢進に注意」とのこと。
まさに自分の諸症状にぴったりあてはまるではありませんか!。

鼻炎もかなり改善したので、即使用を中止したところ
先の症状は視野欠損がひどいような感覚も含めてピタリと止みました。
こんなにハッキリと副作用が表れることもあるのですね。
私のような症例は稀なものかもしれませんが、事例の一つとして知っていただけたら幸いです。
また今回は、眼科以外の医師は緑内障のことを理解しているとは限らないと感じ
機会があれば眼科以外の医師に対しても副作用の情報を
フィードバックしていくことも必要だと思いました。
それと不安を感じたら、薬局で薬剤師さんに相談してみるのもいいかもしれませんね。


★ ある患者「眼病いろいろ」編。報告:2014.01.28

まず白内障。これはひどくなるともう、霧の中にいるような視界です。
それで、自分は四年前に白内障手術をしています。
また、自分の場合は、目の中の、「ぶどう膜」という場所に炎症を起こす病気があり、
視界にくもりを感じた時には、まず、これを疑って眼科を受診します。

これが視界不良の原因である場合には、ステロイド点眼薬などで、炎症を抑えることになります。

次に、緑内障による高眼圧で、角膜浮腫(黒目のところを覆っている膜の水分量が増えることで
むくみ、混濁すること)が起きる場合があります。

自分はこの状態では、眼圧が40,50を超えているような時なので、
即効で眼圧を下げる治療が必要となります。

自分の場合は、マンニトールという薬剤を点滴してもらってました。

あと経験したのは、角膜荒れです。

黒目を覆っている膜が点眼薬などによりガサガサに荒れ、モノがかすんで見えます。
この場合は、涙液に近い成分の薬を点眼し、目が潤うようにします。
ひどい時は、荒れた角膜上皮を、医師に薄く剥いて取ってもらいます。

このように、原因症状があり、治療を受けることが殆どでしたが、
先日、「特に原因らしい症状が無い視界のくもり」を経験しました

「顕著な異常は無い」と言われても、視界のくもりが気になる。
ふと気づけば、自分の場合は、木曜日あたりに見づらさが強くなる。

それを、地元の小さな個人眼科病院で話してみました。

「人工水晶体の人、視界がくもるって言うの、けっこう聞くね。」
自前の水晶体なら、調節機能があるから、膨らんでピント調整ができるけど、
人工水晶体は、それが出来ない。だから目の中の他の部分が機能を補っている。
それも、仕事とかで段々と疲れてくると、周りの補う力も落ちてくる。
その上、視野欠損があれば、通常の人よりも目は疲れやすいので、視界がくもって感じるのだろう。
この場合は、あまり気にして薬をアレコレと使うより、
ともかく目を休めて、心身の疲労をとることが大事。というお話でした。

ちなみに目のかすみ、くもりを、「老化だから」と言われる方も少なくないと思いますが、
悲しいことですが実際に、水晶体が自前ではあっても、老化現象でこれが固くなり、
ピント調節などの機能働かなくなってしまう、ということがあります。
もちろん、症状が改善し治るのが一番ですが、原因を理解できるだけでも気持ちが違います。

ともかく自分は、納得ができました。
患者側の努力としては、やはり、基本的なことですが、
「簡潔に正確に、自分の症状を伝えること」であり、どんな症状があるか、いつから続いているか、
など、メモをしておくと良いと思います。
(そうすると自分も「あれだ!」と分かるようになる…かも?)







「飛蚊症」と「光視症」

虫が飛んでいるわけでもないのに飛んでいるように見えると言う症状を「飛蚊症」
光っている訳ではないのに光って見える症状を「光視症」と呼びます
これらは「内視現症」として総称されるもので錯覚ではありません
目の正常な解剖学的構造や、本来透明でなければならない目の中の光の通り道
(遮光体と呼びます)に生じた病的な混濁が内視現症の原因です

硝子体の構造とその老化

眼球は様々な部位で構成されていますが、その中に硝子体と言う場所があります
魚の目に透明なぶよぶよとしたゼリーのようなものがありますが、これが硝子体です。
99%は水分ですが、残りの1%はコラゲン繊維やヒアルロン酸でできています。
眼球に加わる衝撃から網膜を保護したり、けがなどで眼球の壁が裂けた時に眼球形態を保つ働きがあると考えられています。
若い人の目にはぎっしりと硝子体が詰まっていますが、年齢とともに硝子体も老化し
100%水分の部分(液化腔)と、水分が抜けて繊維成分の割合が増えた硝子体に分離してきます。
その後、液化腔は徐々に拡大し、最後は眼球の後ろの方に移動するとともに硝子体はしぼんで網膜から外れます。
これを後部硝子体剥離と呼びます。
目に疾患がなく、近視も遠視もない場合で平均60歳、近眼では40歳頃にこの状態になります。

飛蚊症や光視症の原因

後部硝子体剥離を起こすと硝子体にしわや濁りを生じ、この影が網膜に映り、飛蚊症の原因になります。
濁りと網膜の距離が近いと影は鮮明になり、そして中心(黄斑部)に近いほど気になります。
また、更に液化が進んで硝子体がしぼめば、影は不鮮明となり飛蚊症は気にならなくなります。
老化による混濁以外にも、出血や炎症による混濁も原因となります。
一方、液化腔の拡大により網膜に隣接する液化腔の端と端で硝子体の牽引が網膜に伝わりやすくなり
これが光視症の原因になります。

飛蚊症の5%に、そして光視症の13%に網膜裂孔(網膜の穴)が見られます。
そして、網膜裂孔の30%〜50%が網膜剥離になるので
飛蚊症や光視症を自覚したら、一度眼科受診をしてください。




ES 細胞から立体網膜組織の自己組織化を誘導

2011 年4 月7 日


胚発生が進み大まかな体のプランができあがると、眼や腎臓といった様々な器官の形成が始ま
る。これらの器官は、多数の種類の細胞を含む複雑な立体構造をもち、細胞間の連鎖的な相互作
用の結果として生み出されると考えられている。そのため、器官や臓器の複雑な構造は、組織同
士が精密に組み合う胚発生のなかでこそ形成可能、というのが一般的な考え方だ。しかし、本当
に器官の原基や小さな臓器を試験管の中でつくり出すことはできないのだろうか。
理研CDB の永樂元次副ユニットリーダー(立体組織形成・解析ユニット)と笹井芳樹グルー
プディレクター(器官発生研究グループ)らは、この課題に「自己組織化」というアプローチで
挑んだ。自己組織化とは、細胞の集団が自律的に複雑な構造を生み出す機序をいう。今回、彼ら
はマウスES 細胞から自己組織化を誘導することで、網膜の原基である「眼杯」を試験管内で立
体構築することに成功し、それを可能とする組織内の細胞動態メカニズムを明らかにした。さら
に、この眼杯を長期培養し、生後の眼と同様の多層構造をもつ神経網膜の形成にも成功した。こ
の研究は、理研VCADプログラム、京都大学、大阪大学との共同で行われ、4月7日発行のNature
誌に発表された。
マウスES 細胞から分化した眼杯様組織 (培養9日目)。GFP はRx を発現する細胞を示す。
眼杯の発生は古くから発生生物学の重要なテーマであったが、その形成メカニズムについては
2つの説が対立してきた。網膜は間脳に由来する中枢神経組織で、その発生は、初期胚で間脳の
側方が袋状の上皮構造として突出し、眼胞と呼ばれる構造を形成することから始まる。次に、眼
胞の上皮組織は、その遠位の先端部が袋の中へ陥没してカップ状の眼杯となる。そのため、眼杯
は上皮組織の2重壁構造をもち、成熟すると外側が色素上皮、内側が神経網膜になり、網膜の原
基が完成する。眼杯の形成と同時に、表皮外胚葉からは水晶体や角膜が誘導され、それらが組み
合わさって眼球が完成する。実験発生学の父、ハンス・シュペーマンは、眼杯の形成には水晶体
や角膜の組織は不要である可能性を示していたが、その後の多くの実験は、これらの組織が眼胞
の陥没に必要であることを主張していた。
同研究グループではこれまでに、神経発生学の知見に基づき、ES 細胞から各種神経細胞を誘
導することに成功してきた。近年、中枢神経系の誘導に適した無血清浮遊培養法「SFEBq 法」
を開発し、層構造をもった大脳皮質様組織を試験管内で構築することにも成功していた。今回彼
らは、SFEBq 法の培地組成を変更した上、細胞外マトリクスタンパク質を添加するなどして、
網膜組織の誘導に適した培養条件を見出した。この方法でES 細胞の細胞塊を培養すると、明確
な上皮構造をもつ網膜前駆組織が高効率に誘導され、分化培養開始7日後にはその一部が袋状に
突出した。さらに培養開始後9 日後にはこの眼胞様組織の先端が陥没し、10 日後までに2層構
造からなる眼杯様組織が形成された。内側の層では神経網膜、外側の層では色素上皮に特徴的な
遺伝子発現が認められ、誘導された組織が眼杯と同等であることが確認された。一方で、この眼
杯の周囲に他の組織は無いことから、眼杯は水晶体などの組織が無くても自己組織化によって自
律的に形成され得るこが示された。
次に彼らは、この自己組織化のメカニズムを探るために、多光子励起蛍光イメージング技術に
よる3 次元経時観察を行った。その結果、ES 細胞由来の網膜前駆組織は、まず色素上皮と神経
網膜の領域に自発的に分かれ、次に、胚の眼発生と同様に4ステップの組織変形を経て眼杯を形
成することがわかった。この変形過程では、細胞骨格の調節による組織剛性の変化が起こり、陥
没する領域ではミオシンの活性が低下し、上皮組織が変形しやすくなっていることも示された。
また、陥没する領域では細胞分裂を駆動力とした上皮組織の拡張が必要であることが示唆された。
試験管内の眼杯組織形成における4つのステップ。二光子顕微鏡で3日間観察。
彼らは、眼杯形成を力学的観点からも詳細に検討するため、コンピューター解析による力学シ
ミュレーションを行った。その結果、眼杯の形成は3つの力学的な局所ルールによって起こるこ
とが確かめられた。まず、眼胞の上皮組織の一部(将来の神経網膜)が柔軟性を獲得し、次に、
陥没時の折り目となる部位(将来の神経網膜と色素上皮の境界)の細胞が三角錐状に変形し、そ
して、陥没部の上皮組織が細胞分裂によって面積を拡大する、というプロセスだった。これは、
先に観察された細胞生物学的な機序と良く一致していた。
最後に、眼杯から神経網膜部分を切り出し、神経網膜の成熟を促す条件でさらに14 日間3次
元培養する実験を行った。その過程で、神経網膜の細胞は盛んに分裂し、生後の生体神経網膜と
同様に6種類の主要細胞を含む多層構造を形成することがわかった。しかも、多層構造の順序は
生体の神経網膜と同様で、シナプス形成も確認された。この結果は、神経網膜の複雑な全層構造
も自律的に自己組織化し得ることを示していた。
今回の研究は、生体内では複雑で解析が難しい器官誘導のメカニズムを、ES 細胞を用いた単
純な培養系によって証明したことになる。笹井グループディレクターは、「眼杯形成や神経網膜
の多層形成という複雑な組織形成が、実は網膜前駆細胞に内在するプログラムをもとに、自己組
織化によって起こり得ることが明らかになりました。特に、眼杯の自己組織化については、シュ
ペーマンの実験以来、1世紀に渡る論争に一つの結論を示すことができたと思います」と語る。
一方で、「生体内では周囲の組織との間にも複雑な相互作用が存在し、それらが2重、3重に働
いて、より精密な眼形成が再現性良く起きているのではないか」と推測する。今回の成果は医学
への応用も強く期待される。「ES 細胞やiPS 細胞から、細胞ではなく組織のレベルで網膜を構
築し、機能組織の移植によって網膜変性疾患を治療するという、新しい発想の再生医療の可能性
が開けました」とコメントした。

2012年5月1日

千寿製薬 緑内障・高眼圧症治療薬アイファガン点眼液 5月11日に新発売

公開日時 2012/04/23 05:01

千寿製薬は4月20日、緑内障・高眼圧症治療薬アイファガン点眼液0.1%(一般名:ブリモニジン酒石酸塩)を5月11日に新発売すると発表した。緑内障治療薬では国内初のアドレナリンα2受容体作動薬で、これまでの治療薬の効果が不十分な場合などに用いるセカンドラインの位置付け。これまでプロスタグランジン関連薬と併用されてきたαブロッカーにあるような呼吸器系副作用のリスクが低いのが特徴の一つ。04年に杏林製薬からサブライセンスを受けて千寿製薬が国内開発し、製造販売元は千寿製薬、販売元は武田薬品で、情報活動は千寿製薬が行う。

国内臨床試験で原発開放隅角緑内障に対して単薬治療もしくは他の緑内障治療薬との併用治療によって、長期にわたって安定した眼圧下降効果を示したという。薬剤の投与による呼吸器へのリスクについて日本緑内障学会の新家眞理事長は、20日のプレス向けセミナーで、βブロッカーより低いことを指摘し、プロスタグランジン関連薬に「追加しやすい」と指摘した。

千寿は、16年度に20億円の売上を見込む。ただ、国内で推定350万人いる緑内障患者のうち受診しているのは1割程度にとどまることから、疾患啓発により潜在患者を受診につなげていくことで、さらなる売上拡大を目指す。

主成分のブリモジニン酒石酸塩は米国アラガン社で開発されたアドレナリンα2受容体に高い選択性を示す新規の眼圧下降薬。房水産生を抑制するとともに、ぶどう膜強膜流出路を介した房水流出を促し、眼圧下降効果を示す。杏林製薬がガチフロキサシン点眼液を00年8月にアラガン社に導出した際、クロスライセンスとして杏林が獲得したのがアイファガンで、その後、杏林が千寿にサブライセンスし、開発権及び販売権を供与した。杏林は千寿の売上高に対して一定比率のロイヤリティを受け取る。


 




緑内障・高眼圧症治療剤、2剤同時に新発売

 緑内障・高眼圧症領域で配合剤が6月11日、2製品同時に発売された。
万有製薬と参天製薬のコソプト配合点眼液と、日本アルコンのデュオトラバ配合点眼液。
コソプトの用法・用量は1回1滴、1日2回の点眼で、薬価は1mL668.00円。
ピーク時の2019年度の売上高は153億円が見込まれている。
一方、デュオトラバは1回1滴、1日1回の点眼。薬価は1mL1360.00円で、ピーク時の19年度の売上高は56億円と予想されている。





視神経の再生メカニズムを解明
行方和彦 研究員、原田高幸 研究員

(財)東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所の行方和彦研究員と原田高幸副参事研究員らは、東京都臨床医学総合研究所、国立精神・神経センター、テキサス大学との共同研究において、視神経再生の新たなメカニズムを解明し、マウスにおいて再生を促進することに成功しました。

この研究成果は、米国科学アカデミー紀要「Proceeding of the National Academy of Science of the USA」オンライン版で2010年4月に発表されます。

研究の背景

我が国における失明原因は、その多くが網膜や視神経の変性疾患で占められています。また眼外傷などが原因で視神経が損傷を受けた場合でも、現状では視神経や眼球をまるごと作り出したり、失われた視覚機能を取り戻すことは困難です。そこで変性中の視神経線維を再び伸ばす方法がわかれば、こうした疾患の治療に一歩近づける可能性が出てきます。

研究の概要と成果

視神経線維とは網膜神経節細胞の一部で、細胞体から長く伸びた突起(軸索)のことです(図1)。この線維が約100万本集まって、視神経を形成しています(図2)。

視神経は網膜で受け取った視覚情報を脳に連絡するコードのような働きをしていますが、事故などで視神経が損傷を受けると、損傷部位から脳側(眼球とは反対側)に向かって変性が始まります。しかしその場合でも、網膜神経節細胞の細胞体は、一定の期間は正常であることがわかっています。したがってこの時期に軸索を再生することができれば、視覚機能を回復させることが可能です。

我々はグアニンヌクレオチド交換因子*1のひとつであるDock3という分子を調べる過程で、Dock3を視神経の先端部にある成長円錐*2に集積させることにより、視神経の伸長が可能になることを見出しました。実際にDock3遺伝子が強く発現するマウスを作製して、視神経に傷をつけてみたところ、普通のマウスよりも視神経の再生が促進されることがわかりました(図3)。そのメカニズムとしてはDock3が、成長円錐の運動性を高めるWAVE*3と呼ばれる分子と直接結合し、積極的に細胞膜に輸送することが予想されます。

図.1
図1 神経細胞の形態
細胞体から出た軸索は、その先端にある手のひら状の構造(成長円錐)が活発に運動することで伸長していく。
図.2
図2 視神経の構造
網膜神経節細胞は網膜の内側に位置する神経細胞である。視神経はこの網膜神経節細胞の軸索の集合体であり、視覚情報を網膜(眼球)から脳へと伝達している。
図.3
図3 視神経損傷後の軸索再生
Dock3を強く発現するマウス(右)では普通のマウス(左)に比べて、視神経に傷をつけた部分(点線)から脳側への軸索再生が顕著であった。

研究の意義

視神経が変性を起こす病気としては、我が国における最大の失明原因である緑内障などがあげられます。緑内障では視神経変性によって視野欠損が進行する(見える範囲が狭まる)ことが問題となっています。将来的にDock3などの遺伝子治療が可能になれば、細胞体が生き残っている網膜神経節細胞の軸索再生に応用できるかもしれません。

我々の研究室では2007年に、日本人に最も多い緑内障である「正常眼圧緑内障」のモデル動物を作製して、研究を継続しています。今後はこうしたモデル動物に対するDock3の治療効果を、さらに詳しく検討していきたいと考えています。

用語説明

(*1) グアニンヌクレオチド交換因子 (Guanine nucleotide exchange factor; GEF)

細胞内シグナル伝達に関与するGタンパク質に作用し、GDPとGTPとの交換を促進するタンパク群の一つ。Dock3の場合はRacと呼ばれるGタンパク質を活性化することが知られています。

(*2) 成長円錐

伸長しつつある軸索の先端に存在する手のひら状の構造。成長円錐は非常に運動性の高い構造物であり、軸索伸長の原動力となります。

(*3) WAVE (WASP family verprolin-homologous protein)

アクチン重合を制御し、細胞骨格構築に関与するタンパク。重合したアクチンはアクチンフィラメントとなり、その収縮・伸長が細胞の形や成長円錐の運動性などに影響を与えることになります。

論文名

Namekata K, Harada C, Taya C, Guo X, Kimura H, Parada LF, Harada T.
Dock3 induces axonal outgrowth by stimulating membrane recruitment of the WAVE complex.
「Dock3はWAVE複合体の細胞膜輸送を刺激して軸索伸長を誘導する」
Proceedings of the National Academy of Sciences of the U.S.A., 2010

著者の紹介

行方 和彦、原田 知加子、郭 暁麗、原田 高幸
(財)東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所

多屋 長治
(財)東京都医学研究機構 東京都臨床医学総合研究所

木村 英雄
国立・精神神経センター 神経研究所

Luis F. Parada
テキサス大学サウスウェスタンメディカルセンター






遺伝子配列で緑内障の発症率究明 京都府立医大チーム 早期発見システムの構築に期待

 失明の原因にもなる緑内障の発症率の高さが遺伝子配列から判別できることを、京都府立医科大学大学院の田代啓教授(分子生物学)と木下茂教授(眼科学)の共同研究チームが初めて突き止め、21日に発表した。緑内障の早期発見はこれまで困難とされてきたが、田代教授は「発症率が簡単に調べられる血液検査システムの構築が期待され、早期発見に役立つ」としている。研究成果は、21日発行の「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。

 研究チームは約4年半前から、緑内障患者と健康な人の計約1600人の血液を検査。それぞれの遺伝子配列を比較したところ、発症患者のみが持つ6つの特徴的な配列パターンがあることを突き止めた。さらに解析などを進めたところ、特徴的な配列パターンを持つ人は、持たない人に比べて発症率が約4倍になっていることもわかった。

 緑内障は目の中を流れる水分が排出されにくくなって視神経が障害を起こす病気。日本人の後天的な失明原因の25%を占める。

 田代教授は「緑内障は早期発見すれば失明を防ぐことができる病気。発症後でしか分からない従来の眼底検査に代わる新たな診断が将来可能になるかもしれない」と話している。




新薬情報

新しく出る点眼剤はキサラタン、トラバタンズ、タプロスの
各点眼液と同じグループに属するものです。
ですから、基本的には作用メカニズムや副作用は同じものです。
しかし、主剤の構造が僅かに違いますので
眼圧下降に若干の違いが出てくる可能性があります。
この点眼液の日本での販売名はまだわかりませんが、
米国ではルミガンと言い、眼圧下降力は強いのですが、
充血がかなりあるので、患者によっては
これが理由で使用中止にいたったことが多く見られます。




レーシック手術

眼圧により視神経が障害され視野を失う眼の病気が「緑内障」であり、
緑内障は様々な病型の総称。
多くのタイプがあり、それぞれの治療方法も違い
また原因の解明もされていないが
現在分かって来ている緑内障の危険因子に
「強度近視」が言われており
「強度近視」の3人に1人が緑内障になる可能性があると考えられている
こうした事から考えて強度近視の人が「レーシック手術」を
安易に受けてしまうと緑内障を発症した時には
治療に困難が伴う事が心配される。
(緑内障フレンド・ネットワーク会報から)



緑内障点眼薬の点眼時間

房水産生を抑制する作用を有する点眼薬:房水産生量には日内変動があることが明らかになっている。

産生量は朝に多く、夜に少ないという結果になっています。

β遮断薬のチモプト−ル・ミケランの夜遅くの点眼は効果が明らかに減弱するそうで、
夜9時以降の点眼は推奨しないそうです。

炭酸脱水素酵素阻害薬(トルソプト、
エイゾプと)も理論的には同様と考えられますが、こちらは
明確なエビデンス(Evidence 証拠、根拠,証明)は出ていないそうです。

房水流出を促進する薬:流出についてはまだ一定の見解は出ていません。

プロスタグランジン関連薬 キサラタンやレスキュラでは、点眼時間の相違による眼圧日内変動への
影響はないという結果でした。つまり、点眼時間を一定にしておけば
何時であっても眼圧下降効果は同じと言うことだそうです。


参天製薬、緑内障・高眼圧症治療剤「タプロス点眼液 0.0015%」の製造販売承認を取得

緑内障・高眼圧症治療剤「タプロス点眼液 0.0015%」の製造販売承認を取得


 参天製薬株式会社(本社:大阪市東淀川区)は、平成20年10月16日付で、厚生労働省より緑内障・高眼圧症治療剤「タプロス点眼液 0.0015%」(一般名:タフルプロスト)の製造販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。

 「タプロス点眼液 0.0015%」は、原薬を旭硝子株式会社(本社:東京都千代田区)が製造し、当社が製剤化および開発を行った、プロスタグランジンF2α誘導体としては国産初の緑内障・高眼圧症治療剤です。国内で実施した臨床試験において強力かつ安定した眼圧下降効果が認められました。また、加えて新薬段階での臨床試験としては初めて正常眼圧緑内障患者さんに対する有効性も検証された薬剤です。

 緑内障は、眼圧の上昇などによって視神経が障害されて視野欠損が進行し、放置されると最悪の場合、失明に至る病気であり、眼疾患による視覚障害(視力低下、失明)の主な原因となっています。緑内障の視神経障害および視野障害は、基本的には進行性で非可逆的であるため、早期発見および早期治療が重要です。治療方法の基本は、日本人に多い正常眼圧緑内障を含め、眼圧の下降および長期にわたるコントロールです。

 参天製薬では、現在数種類の緑内障治療剤を既に販売しておりますが、今後「タプロス点眼液 0.0015%」が製品ラインナップに加わることで、より多くの治療の選択肢を医療の現場に提供でき、患者さんのQOL(生活の質)向上に貢献できることを期待しています。


<概 要>
 販売名    タプロス点眼液 0.0015%
 一般名    タフルプロスト
 剤型      水性点眼剤
 効能・効果  緑内障、高眼圧症
 用法・用量  1回1滴、1日1回点眼する
 保存方法   室温保存


特徴:
 ・現在、第一選択薬として最も多く使用されているプロスタグランジンF2α誘導体の緑内障・高眼圧治療剤に分類されます。
 ・ぶどう膜・強膜流出経路からの房水流出を促進し、強力かつ安定した眼圧下降作用を示します。
 ・日本人に多い正常眼圧緑内障患者さんにおいても確実な眼圧下降作用が認められています。
 ・視神経乳頭近傍の網膜動脈の血流速度および網膜組織血流量の増加作用が認められています。
 ・重篤な副作用は、眼局所・全身ともに認められていません。
 ・製剤は室温で3年間安定です。


「新薬情報」
☆トラバタンズ点眼液 0.004% (日本アルコン)

緑内障と高眼圧症治療薬。
防腐剤として通常の点眼剤に使用されている塩化ベンザルコニウムを含有しない
初のプロスタグランジン系製剤。
市場規模は初年度が1.6万人で6億円。ピーク時の7年目が16.8万人で100億円。

一回一滴、一日一回の点眼、保存は1度C〜25度Cまで対応出来る為、特に冷所保存の必要はないが
高温になる場所での保管には注意が必要。

一般的な、副作用としては、虹彩の色素沈着・目の痒みなどです。
また、このお薬を使用すると目が充血することがありますが充血は点眼を始めてから1週間程度で
症状が軽減してくるそうです。
尚、この点眼薬を使用できない患者さんもおいでですので、使用に関しては
主治医と充分にご相談ください。
必ずしも、新しいお薬が効果が高いとは限りません。
ご自身に合ったお薬の使用をお勧めいたします。

(GFN会報より)




「便利グッズ」


名古屋GPで視野狭窄が進んだ場合の
便利グッズの紹介をした

画像を撮らなかったので分かりにくいかもしれないが
紹介しようと思う

黒いしゃもじ
 これは白いしゃもじに白いご飯を乗せると
 どの位よそったか分かりずらいが
 黒いしゃもじだと見えやすい

☆音声時計
 時刻を音声で伝えてくれます
 携帯時計と腕時計両方あります

☆カレンダー
 これは黒字に白い数字で日にちが書いてあり
 とても見やすくなっています

☆サングラス
 緑内障患者は光を眩しく感じることがありますが
 サングラスの色は黄色系が一番見やすいそうです
 丁度花粉症用のメガネのように横も上下も
 遮られ、光が入らないようになっています
 私も実際に掛けてみましたが確かに眩しくなく
 それでいてすごく明るく見え良かったのですが
 いかんせん形がゴツ過ぎて(汗
 もう少し女性でも掛けやすいようなデザインを
 考えて欲しいと思いました

☆黒白まな板
 片側が白、片側が黒のまな板
 これは白いところで白い素材をを切ると
 見にくいですが、黒い板の上だと分かりやすい
 反対に黒っぽい素材のものを白い板の上で切れば
 見やすいです


☆太いボールペンと太い罫線のノート
 あ〜もうこんなに字が読めない
 と落ち込む前にどんな字だったら読めるのか
 ボールペンも1.6ミリのがあるそうです
 ノートも太い罫線のものがあるので
 それに書けば読みやすいです

☆黒定規
 透明の定規だとメモリが見えないです 
 でも黒い定規に白いメモリだととても見やすいです

☆小銭入れ
 良く車用にもありますが、金種によって小銭を
 分けて入れられるもの
 これだとスーパー等で買い物したときに
 財布の中の小銭が分からず慌てたり
 後ろの人に迷惑をかけたりするのが
 最小限になると思います


このように見えない・出来ないと落ち込む前に
じゃあ、どうしたら見えて・失敗無く出来るのか
を考えて、このようなグッズを使うことにより
スムーズに生活が出来れば、精神的にも
楽になるのではないでしょうか

このような物は「盲人センター」などで
扱っているようですが
もしかしたらハンズなどでもあるかもしれませんね

私も機会があればちょっと探してみようかと思います





「アルツハイマー治療薬 緑内障の進行抑制

日本人の緑内障の7割を占める「正常眼圧緑内障」の
進行を、アルツハイマー病の治療薬で抑えることに
東京医科歯科大の研究グループが、動物実験で成功した。

緑内障による失明の予防などに繋がる研究の成果で
22日の米医学誌電子版に掲載される

緑内障は視神経が損傷し、視野が次第に狭くなる病気。
日本人の失明の原因のトップで、国内の患者数は
約400万人。
眼球の圧力(眼圧)が高くなると発症するタイプと
正常眼圧で起こるタイプがある。

同大の田中光一教授(分子神経科学)らは
マウスの網膜に、視神経に光の情報を伝える
アミノ酸の一種、グルタミン酸が異常に蓄積すると
視神経が損傷することに着目。

余分なグルタミン酸を排除する機能をなくすと
マウスは、人間と同じ正常眼圧の緑内障を
起こすことが分かった。

このモデルマウスに、欧米で認可されている
アルツハイマー治療薬(メマンチン)を1日1回
1週間注射すると、何もしないマウスは網膜の
視神経の細胞が20%失われたのに対し
注射したマウスは3%の損傷に抑えられた。

2007年6月22日 読売新聞より


このような研究がが進められてると言う事は
嬉しいことですね

早く実用化されることを
切に願います



「点眼後の閉瞼後涙嚢部圧迫による効果」

点眼薬は薬によって1滴量が違います。
その1滴で充分に効果のある量が出るように点眼部が工夫されています。
その1滴を点眼した後に、必ず瞼をつむって目頭を圧迫すると効果が違います

点眼後に眼球の中にどれだけ点眼薬が浸透していくかを調べると
点眼を1滴たらして目をつむり、3分位目頭を押さえ圧迫すると
何もしない場合より1.5倍くらい、50%位沁みていきます。

点眼後に瞬きすると薬はほとんど流れてしまいます。

こう言うことをするだけで、次の検診のときに眼圧が良く下がっている場合が多い。
閉瞼後涙嚢部圧迫は点眼薬の眼内への移行率を高め、眼圧を有効に下げ
点眼薬の効果をあげることが出来ます。


「キサラタン保存について」

キサラタンは
開封後、光を避ければ室温(0〜30℃)での保存でOKになったそうです。
キサラタン自体は何も変わりませんが、検査の結果、室温でも良いことが判ったという事だと思います。

ただし、開封前は冷蔵保存。
開封後は4週間で使いきるか、残った液は使用しないで下さいとの事。


「緑内障の進行微電流で抑制」の記事に関して

この記事に関して「緑内障フレンドネットワーク」の方にかなり多くの問い合わせがあったそうです
この為詳細を問い合わせしたところ

新聞の記事は緑内障について効果があるかのようになっていますが
今回の研究は阪大眼科の「感覚機能形成学」の不二門教授が中心になっている臨床研究であり
緑内障外来が行っているものではないと言うことでした
記事の書き方が緑内障患者に大きな期待を抱かせるものであった為、先生方もかなり戸惑い
問い合わせの多さに混乱なさったようです

正常眼圧のような慢性の視神経疾患に対してはわずか4例でしか経角膜電気刺激による効果を見てはおらず
そのうち2例に何らかの効果が見られたようですが、専門の先生にお尋ねしたところ
「今のところ一過性の物のようですし、緑内障の患者を対象としたモデルではないので
有効な治療法になることは実証されていないようです」との事でした

やはり現時点での、有効な治療法は眼圧効果のみであることに変わりは無く
眼圧が十分に下降出来ていない患者さんや、中心視力の良い患者さんは「経角膜電気刺激」の適応外ですと
阪大の先生もおっしゃっていました

このように現在多方面において眼の疾患に対する研究が行われていると言うことは
今後の治療法の進歩に期待が持てるのではないでしょうか
患者にとって眼圧下降以外の治療法の確立は、心から希望するところですが
今回のことから見ても、問題になったTVの健康番組の事から考えても
正しい情報を得ると言うことの難しさをつくづく考えさせられました

インターネットでも「緑内障」の様々な情報が流れていますが、その中から、果たしてどれが正しい情報であるかを
判断するには、受けての力量が試される時代になっているのでしょう
残念ながら、緑内障の正しい情報と言うのは、正しいものであればあるこそ余計にそれ程多いわけではなく
毎回お伝えできる訳ではありませんが、ここ10年を振り返れば、確実に進歩しています
これからも「緑内障フレンドネットワーク」では皆さんにとって本当に必要な正しい情報を
出来る限り分かり易くお伝えしていきたいと思います
  (ふれんど・ねっとわーく No.26 より)




「緑内障の進行微電流で抑制」
  網膜刺激、視力低下防ぐ

大阪大学の研究グループは緑内障患者を対象に、視力の低下を抑える独自手法の臨床応用を始めた。
コンタクトレンズ型の装置を使って弱い電流を目の網膜に流し刺激する。
緑内障の中でも治療が難しく日本人に比較的多い正常眼圧緑内障の進行を抑えるのに役立つと見ている。
2−3年後をメドに高度先進医療として広めたい考え。

臨床応用を始めたのは阪大の不二門尚教授、田野保雄教授ら。
患者の目にコンタクトレンズ型の装置を当てる。
一回につき数百マイクロアンペアの弱い電流を約三十分流す。
目の奥に届いた電流が網膜や視神経を刺激し、弱って細胞が死ぬのを防ぐ効果があると見ている。
中心部の視力が弱まって行く緑内障の患者四人に試みたところ、0.1の視力が0.3に回復し
小さい文字が見えるようになるなど、二人で効果が認められた。
電流を流しても痛みは無く、視力の悪化は今のところみられない。
視神経は一度損傷すると元には戻らない。
不二門教授は電気刺激の手法について「緑内障を完全に治すことは困難だが、症状の進行を抑制することはできそうだ」
と話している
今後は長期にわたって経過を観察するほか、さらに多くの患者に試して効果を調べる。
コンタクト型装置について研究グループは、すでに視神経が弱まるほかの疾患で効果を確認済み。
視神経の周りの血流が滞る虚血性視神経症では試した患者の三分の一、事故などが原因で
視神経が傷ついた外傷性視神経症では約半数の患者でそれぞれ視力の改善が認められたという。
 (平成18年12月18日 新聞記事より)



「目の運動」
強度の近視・視野欠損があるとつい目の玉をあまり動かさず
凝視することが多くなっています
そのために目の筋力が段々落ちてきてしまいます

そこで目の玉を動かす運動を日に何回かやると良いそうです

やり方としては
・何か目標になるものを手に持つ(マドラー等の先に何かを貼るなどしたもの)
・片目を隠し片方の目で顔を動かさずに、その目標物をゆっくりと上下左右に動かしながら目だけで追う
・これを両目やる

これをすることで目の筋力が強くなって、目の疲れが軽減できるそうです

試しにやってみてくださいね!



「目のツボ体操」
自律神経のバランスを整えて視力低下や緑内障の自覚症状を改善する

●目のツボ体操のやり方
ツボは全て対になっています
それぞれのツボを「1,2,3,4,5,6,7,8」とゆっくり数えながら
円を描くようにもみます
これを2回繰り返しますが、1回目は弱く、2回目は少し強めに行ってください

<刺激するツボ>
1.天応・・・左右のまゆ頭の少し下の骨のくぼみの部分にあるツボです。
  ツボに両手の親指の腹を当ててもみます。
  このとき、残りの4本の指を額に当てて一緒にもむとより効果的です
2.睛明・・・目頭と鼻の付け根の間の小さなくぼみにあるツボです。
  ここを親指と人差し指の腹でつまみ、もみます
3.四白・・・両手の人差し指と中指をそろえて小鼻の両脇に付け、中指をはずします。
  この時人差し指の腹が当たるところをもみます
4.風池・・・耳たぶのすぐ後ろに出っ張った骨があります
  その下端と、後頭部の中央の髪の生え際から親指の幅分上のところを結んだ線の
  中間点にあるツボです。ここに両手の親指の腹を当て、もみます
5.翳風・・・耳たぶのすぐ後ろの出っ張った骨の下端と耳たぶの間に、小さなくぼみがあります
  ここに両手の人差指の腹を当てて、もみます
6.合谷・・・親指と人差指の骨がぶつかるところにあるツボです
  反対側の手の親指の腹をここに当て、もみます

●行うさいの注意
・爪を短く切り、清潔な手で行う
・強く押したり、眼球を圧迫したりしない
・顔や目の周りに腫れ物や傷があったり、目に炎症があったりする場合は行わない
・目の病気がある人は、眼科医に相談してから行う

(雑誌 安心より)


「目のホットパック療法」 
血流を改善し自律神経を整えて、眼精疲労やドライアイに効く

目のホットパックは、蒸しタオルなどで目を温める方法です
何故温めるとよいのかと言うと

1.目の筋肉の緊張がほぐれ、血管が拡張して血流がよくなる
2.まぶたの裏にあるマイボーム腺などの脂質分泌腺が活性化する
3.ストレスが緩和される

●目のホットパックのやり方
1.小さめのタオルを濡らしてしぼり、電子レンジで1〜2分温める
2.仰向けに寝て目を閉じ、1のタオルをまぶたの上に乗せる
  そのままの状態で最低5分間目を温める
  全身の力を抜き、リラックスした状態で行ってください

●行うさいの注意
・タオルを熱くしすぎると、ヤケドをすることがあるので気をつけてください
・タオルを目を乗せている時、眼球を圧迫したり、強くこすったりしないで下さい

(雑誌 安心より)



「ストレスと眼圧の関係


過剰なストレスが続くと、副腎皮質ホルモンのコルチゾールの分泌が亢進し眼圧が上
がるそうです。

(Sさんからの情報)


「新薬について」 


秋田大学石川先生と吉冨先生の論文からの抜粋です。
あたらしい眼科22(別巻)178〜181, 2005
「今後発売が予測される治療薬」
Vプロスタグランジン関連薬
現在、わが国で使用可能なプロスタグランジン(PG)関連薬は、1994年に発売された
ウノプロストン(レスキュラ)と、1999年に発売されたラタノプロスト(キサラタ
ン)の種類である。トロボプロスト(トラバタン)とビマトプロスト(ルミガン)
は、すでに 2001年より欧米で発売されているが、日本では未販売であり、国内臨床
治験およびその計画が進行中である。
中略
最近、ラタノプロストのノンレスポンダーに対してビマトプロストを投与して、有意
な眼圧降下を得たとする報告がなされた。両薬剤間の作用機序の違いを臨床的に示す
傍証としても注目に値する。

表1 今後発売が予測される治療薬
A グルタミン酸受容体拮抗薬 メマンチン
B 選択的α2受容体作動薬 ブリモニジン
C プロスタグランジン関連薬 トラボプロスト、ビマトプロスト、タフルプロスト

(Sさんからの情報)

「ルテインの効果」 


実験で診察前にルテイン飲んでいったら
最近低めに設定して(0.7で)つくった眼鏡で矯正視力が0.7から
1.2(両目とも)になっていました。裸眼も0.02/0.04が0.03/0.06に
なっていたので確かに視力には効果ありの様です。

(Sさんからの情報)


「チューインガムの咀嚼の眼圧への影響」

市販のガムでミント味のものを20分間噛み続けたところ、一過性ではあるが眼圧が下がった
結論として市販の有味ガムを咀嚼する事によって、眼圧が下降していた。
今後単純な咀嚼運動による下降か、あるいはガムの味による薬理作用によるものかなど、他の要因に
関しての検討が必要であると思われる。
このことに関して、例えばガムを噛むと言う事はハーブでリラックス効果のある成分が入ったものならば
ストレスにも良いだろうし、噛む事によって血流も多少良くなるだろうから、なんとなく今日は眼圧が
高いんじゃないかと感じるときに、ミントやハーブ系の味が付いているガムを噛んでみるのも
効果があるんではないだろうか。
まだ確かな医学データがある訳ではないが、一度試して見ても良いのでは。

(緑内障フレンドネットワークより抜粋)











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